「残された道」

 エウゲニオさんは、同じ集落では8年連続で赤字になっている農家もあると話す。

 コーヒーの国際価格の約半分は仲買人の懐に入ってしまうため、栽培農家の利益率は非常に小さい。

 例えば2019/20年シーズンには珈琲の国際価格が平均1ポンドあたり1.41ドルだったが、エウゲニオさんや仲間の農家が受け取るのは1ポンドあたり15レンピラ(0.6238ドル)に過ぎない。生産コストは約20レンピラ(0.8317ドル)だったという。

 中米地域のコーヒー栽培農家からは、膨れあがる債務の恐怖を訴える声も聞かれた。

 エルサルバドル、サンタアナ州の農家ホセ・マガーニャさん(60)は、「まず、持ち物を手放し始める」と話す。「小規模なコーヒー栽培農家の場合、牛を何頭か飼っていたら、それを売る。中規模のコーヒー栽培農家なら家を売り、他のものも売り、農場を運営していけるようにする」

 サンタアナ州にあるカルロス・ランダベルデさん(44)の農場は、今年に入って銀行に差し押さえられた。カルロスさんは、家族そろっての移民には危険も伴うかもしれないが、ためらいはなかったと話す。

 「危険など関係ない」とカルロスさんは言う。「残された道は移民しかない」

(Maytaal Angel記者, Gustavo Palencia記者、Sofia Menchu記者、翻訳:エァクレーレン)

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