岸田政権が打ち出した、18歳以下の子どもへの10万円相当の給付。所得制限を巡る自民、公明両党による調整の過程で議論を呼び、その効果や対象を巡って異論も噴出している。日本経済新聞社とテレビ東京による世論調査では、消費喚起策として適切かどうかという問いに対して「適切ではない」との回答が67%に達した。果たして、経済効果は期待できるのか。

(写真:PIXTA)
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 エコノミストの評判は総じて芳しくない。2009年、緊急経済対策として国民一人当たり1万2000円(18歳以下、65歳以上は2万円)を支給した定額給付金について、内閣府の分析では、子どものいる世帯における消費の押し上げ効果は、給付額の40%にとどまったという。世帯全体では25%にすぎない。 

 野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストはこうした調査をもとに今回の18歳以下への給付の経済効果について「(40%を前提にすると)個人消費を6630億円押し上げると試算できる」とするが、「広い意味での費用対効果は小さい」と指摘する。

 マネーフォワードの家計簿アプリのデータ分析によれば、20年に実施された、全国民を対象とした一律10万円の特別定額給付金では、実際に使われたのは6~27%にとどまったという。当時は新型コロナウイルスの感染拡大を背景にした消費自粛の影響があったことが、消費喚起につながらなかった背景の1つにありそうだ。

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