IT(情報技術)や機械を活用する「スマート農業」。難所とされているのが収穫の分野だ。大手電機メーカーが苦戦する中、中小・新興企業が普及しやすいロボット開発を進めている。鍵は「シンプルな機構で価格を抑えつつ、高精度な収穫を両立させる」という設計思想だ。

 「日本の農業を持続させるため、何としてでも商用化にこぎつけたい」

 アイナックシステム(久留米市)の稲員重典社長は、いちごの自動収穫機についてこう意気込む。これまで特に柔らかい果物の自動収穫システムは、大手電機メーカーでも本格的な販売品を出せていない。低コストで開発できないと1台1000万円程度の試算になり、園芸農家が気軽には買えないからだ。

緑色の茎が長く残ると他のいちごを傷つけるため、2段階のカット方式にした
緑色の茎が長く残ると他のいちごを傷つけるため、2段階のカット方式にした

 同社は工場の自動化を担うFA機器の製造ベンチャーで、創業15年目。たった4人で収穫マシンを開発中だが、本当に農作業に変革を起こしそうな企業として行政からも注目を集めている。

 2023年春の発売を目指しているこの機械は、「ロボつみ」と名付けられた。販売は1台200万円前後を予定し、大手メーカーの想定と比べかなりの低価格といえる。

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2/22ウェビナー開催、ウクライナ侵攻から1年、日本経済「窮乏化」を阻止せよ

 2022年2月24日――。ロシアがウクライナに侵攻したこの日、私たちは「歴史の歯車」が逆回転する光景を目にしました。それから約1年、国際政治と世界経済の秩序が音を立てて崩壊しつつあります。  日経ビジネスLIVEは2月22日(水)19時から、「ウクライナ侵攻から1年 エネルギー危機は23年が本番、日本経済『窮乏化』を阻止せよ」と題してウェビナーをライブ配信する予定です。登壇するのは、みずほ証券エクイティ調査部の小林俊介チーフエコノミストです。世界秩序の転換が日本経済、そして企業経営にどんな影響を及ぼすのか。経済分析のプロが展望を語ります。視聴者の皆様からの質問もお受けし、議論を深めていきます。ぜひ、ご参加ください。 

■開催日:2023年2月22日(水)19:00~20:00(予定)
■テーマ:ウクライナ侵攻から1年 エネルギー危機は23年が本番、日本経済「窮乏化」を阻止せよ
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