松浦:ああっ、FOD(foreign object debris、鳥、ひょう、滑走路の砂や小石など、飛行の障害物となる物体の総称)だ。航空機の敵ですね。飛んでいる時ではなくて、着陸後の異音ということは、滑走路に小石でも落ちてたんでしょうか。

八谷:多分そうじゃないかと思います。着陸時に車輪が小石をはねて、それが空気取り入れ口に飛び込んでコンプレッサーの羽根に当たったか、そんなところでしょう。

松浦:滑走路は、かなり注意してFODとなり得る小石とかの異物を取り除いて維持運用するんですが……それにしてもついてなかったですね。

八谷:すぐに修理とエンジン交換の二方向から対策できないかと調べました。M-02Jに搭載しているジェットエンジンはオランダ製なので、米国内で修理可能かとメーカーに問い合わせのメールを出し、合わせて米国内のユーザーで譲ってくれるか貸してくれるかしてくれるところはないかと探しました。結局、代わりのエンジンは見つからず、修理するにも1度エンジンをオランダまで送る必要があることが判明して、以降の米国内でのフライトを断念しました。

 このエンジンは僕が手に入れてからずっと好調に動いてくれた“当たり”のエンジンです。なんでこの大切な時にこんなことになるのかとも思いました。でも、まあこればっかりは仕方ないですね。無理して墜落したらそれこそ大変ですし。こういうときは未練を引っ張らずに、駄目なものは駄目なんだ、と、ぱっと気持ちを切り替えてできることをしなくちゃいけません。

 それで、西海岸での飛行はキャンセル、展示のみということにして、西海岸のロサンゼルス近郊、チノ空港へと向かったんです。

西海岸で零戦と並んで展示、そして

八谷:ロサンゼルスでは、8月15日から18日という日程で、近郊にあるチノ空港のハンガーでM-02Jと零戦を並べて公開展示を行いました。

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ロサンゼルス近郊のチノ空港で、零戦と並べて展示した。(Photo: futaba_afb)
ロサンゼルス近郊のチノ空港で、零戦と並べて展示した。(Photo: futaba_afb)
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アニメジャングルで、藤谷文子さんと一緒に話をする(Photo: futaba_afb)。
アニメジャングルで、藤谷文子さんと一緒に話をする(Photo: futaba_afb)。
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松浦:前回のインタビューで話していた、パイロットの柳田一昭さんが維持管理している零戦ですね。

八谷:そのほか、8月8日はロスのリトルトーキョーにあるアニメジャングルっていうアニメショップ、8月9日はジャパンファンデーションでそれぞれOpenSkyプロジェクトの講演を行いました。アニメジャングルのほうは、現在ロスに住んでいる俳優の藤谷文子さんに出演してもらいました。

松浦:藤谷さんは、一時八谷さん、宇宙機エンジニアの野田篤司さんと一緒にイベントスペースでトークショーをやっていたのですよね。でも華々しかったオシコシと比べると、飛べないということもあって地味になったような......。

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