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(写真:PIXTA)

 日本の企業が請求書を電子化すればいったいどれだけの費用が浮くのだろうか。こんな試算が30日に発表される。

 試算したのは「日本の経理をもっと自由に」という約100社の企業からなるプロジェクトと関西大学の宮本勝浩名誉教授。はじき出された数字は約1兆1424億円という巨額なものだ。根強いハンコ文化も手伝いデジタル化が遅れているといわれる日本企業。そこには単なるコスト削減効果だけでなく、「働き方改革」から取り残されている経理の叫びも込められている。

みずほ銀行、ランサーズなど約100社が賛同

 今回は紙の請求書の郵送費用や、請求書作成・発送業務に携わる人件費がどれだけ削減できるかを試算した。紙の請求書の発送費用を1通あたり平均126円、大企業の場合、1社あたりの毎月の請求書の発行枚数を1984枚などと推定し掛け合わせた。人件費に関してはエクセルなどを使用して手作業で行う請求書作成・発送の手間を1通当たり約4分という前提で行ったという。

 そして請求書発行に電子システムを導入していない企業(65.8%、ラクス調べ)が電子化した場合、どれだけのコスト削減効果が生まれるかを調べた。1兆1424億円の内訳は郵送費が年間5913億円、人件費が同5511億円だ。

 7月に立ち上がったこのプロジェクトの中心となっているのは、請求業務の自動化を実現するクラウドサービスを手掛けているROBOT PAYMENT(東京・渋谷)。このほか、みずほ銀行、ランサーズなど約100社が賛同企業としてプロジェクトに名を連ねている。

 それにしてもなぜ、このような試算が行われたのだろうか。そこには新型コロナウイルスまん延後も、在宅勤務という働き方改革から取り残されている経理部門の思いが込められている。