利回りはなんと12%、ダイソンの空気清浄器やグッチのバッグまでもらえ、中国随一の不動産開発会社による保証付き――。こうした条件に誘われ、何万人もの投資家が中国恒大集団の資産運用商品「理財商品」を購入した。

 その多くは今、投資資金が返ってこないのではないかと恐れている。同社が資金難に陥って一部投資家への債務返済を中止し、世界中に警報を響かせたからだ。

 恒大集団は18日から、現金に代わって割引されたアパートやオフィス、店舗、駐車場での返済を始めたが、一部投資家は受け入れを拒否し、同社オフィスに詰めかけて抗議している。

 「エレベーターで広告を見て買った。恒大集団は米誌フォーチュンの『グローバル500』に載っている企業だから信頼したのだ」と語るのは、同社の不動産を所有する広東省のドゥーさんだ。恒大集団は同省に本拠を構える。

中国恒大本社近くに集まり、融資や金融商品の返済を要求する人々。16日、広東省深センで撮影(2021年 ロイター/David Kirton)
中国恒大本社近くに集まり、融資や金融商品の返済を要求する人々。16日、広東省深センで撮影(2021年 ロイター/David Kirton)

 利回りが7%を超える同社の理財商品に昨年65万元(10万0533ドル)をつぎ込んだドゥーさんは、「汗水垂らして稼いだ金を返さない恒大集団は道義に反する」と憤った。

 恒大集団傘下のエバーグランデ・ウェルスは2016年、個人間で資金を融通する「ピア・ツー・ピア(P2P)」のプラットフォームとして発足し、当初はその収益を不動産プロジェクトに充てていた。エバーグランデ・ウェルスの営業担当者によると、過去5年間に恒大集団の従業員、その家族や友人、同社の不動産所有者を含む8万人以上の人々が同社の理財商品を買い、その総額は1000億元を超えた。現在の残高は約400億元だという。

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