安倍首相辞任報道を受けて大きく下がった日本株市場の動きはすでに「通常モード」になりつつある。首相の後継者が誰になろうが、現在の財政出動・金融緩和政策を継続する方向性は大きく変わらないとする見方が大勢だからだ。エコノミストなど複数の市場関係者に今後のシナリオを聞いた。
8月28日に安倍晋三首相が退任を表明して以降、日本株市場において目立った混乱は起きていない。28日に辞任報道を受けた直後は一時800円近く急落し、2万2882円で取引を終えたものの、翌週31日の終値は257円高の2万3139円となった。
「後任首相の決め方、候補者の顔ぶれがはっきりしてくるにつれ、市場を混乱させる不確定要因はなくなってくる」(ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次チーフエコノミスト)というように、自民党総裁選の日程や選挙方法が固まるにつれて、市場は平常モードとなりつつある。
短期的には安倍首相の退任によって金融市場が大きく混乱すると考えている市場関係者は少ない。「次の政権ができるまで模様眺めとなりそうだ」(日興アセットマネジメントの神山直樹チーフ・ストラテジスト)。

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