国内総生産(GDP)は2021年4―6月期に実質プラス成長を回復した。ただ、過半を占める個人消費は伸び悩み、消費拡大のカギを握る6都府県の緊急事態宣言を8月末に解除できるかも不透明感が漂う。世界的な原油高が家計を直撃する新たなリスクも懸念され、政府の筋書きに沿って年内にコロナ前の経済規模に戻せるかは見通せない。

 内閣府が16日発表した4―6月期実質GDP速報値は前期比0.3%増(年率1.3%増)と、2四半期ぶりのプラス成長となった。このうち企業の設備投資が前期比1.7%増と、プラス幅は1―3月期の1.3%減を上回って推移した。

 新型コロナの影響で投資を見送る動きが広がり、20年度の設備投資実績は9年ぶりのマイナスとなっていた。日本政策投資銀行が実施した調査によると、21年度の設備投資計画(全産業)は前年比12.6%増で、実現すればコロナ前の18年度以来の高い伸びとなる。

GDPは2021年4―6月期に実質プラス成長を回復した。ただ、過半を占める個人消費は伸び悩み、消費拡大のカギを握る6都府県の緊急事態宣言を8月末に解除できるかも不透明感が漂う。写真は都内で昨年5月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
GDPは2021年4―6月期に実質プラス成長を回復した。ただ、過半を占める個人消費は伸び悩み、消費拡大のカギを握る6都府県の緊急事態宣言を8月末に解除できるかも不透明感が漂う。写真は都内で昨年5月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

 政投銀の調査では、全産業のうち製造業が設備投資を18.6%増やす計画となっている。今年度に先送りされた投資に加え、脱炭素やデジタル化を見据えた動きも予想され、政府内には「設備投資は当面、堅調な状況が続く」(内閣府幹部)との声がある。

宣言拡大なら消費2兆円下押し

 もっとも新型コロナ感染が危機的状況になる中で、GDPの半分以上を占める個人消費の見通しは明るくない。緊急事態宣言に伴う外出自粛でサービス消費は引き続き厳しい。この日発表された4―6月期の個人消費は前期比0.8%増となったが、1―3月の1.0%減を補いきれていない。

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