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編集Y:オシコシって本当にコミックマーケットみたいですね。コミケは同人誌を売りたい人は申し込んで、抽選で場所を決めて売りますよね。オシコシに飛行機を持ってきて飛ばしたいという人は、申請して場所なり時間なりを割り当ててもらって飛ばす、ってことでしょうか。

八谷:近いですね。まずフライイン、自分で自分の機体を操縦して会場に入るというのは、この時間に来てねという規則が決まっているんですけど、別にフライインの料金というものはありません。デモフライトはEAAにデモフライトのセクションがあって、そこの人が全部スケジュールとか、どの機体をどこで飛ばすみたいなのを決めているんです。展示も同じように担当者がいて、全部個人で場所を割り付けています。

飛行機でやってきて、テントで寝泊まり。

知り合いから知り合いへ、伝手をたどって出展の準備

八谷:今年5月に、僕は事前準備ということでウィスコンシン州のEAA本部に行って、色々相談してきました。渡米のお金を集める関係で、最初にメールのやりとりで「招待状を送ってくれないか」と交渉しました。すると、うるさい手続きもなにもなしに、すぐに招待状が届いて(笑)。

松浦:好きな人がやっていると、仕事が早いってことだろうなあ。

八谷:ですから、今回自分は「招待されてM-02Jを持って行って飛ばす」という形になっています。現地では、デモフライトや展示担当の方と会って色々相談して、手順を決めてきました。

 展示は、最初は新しい技術を展示する「テクノロジーショーケース」という場所で、ということだったんですが、機体を展示するには手狭だったんです。そこで担当者の方が、「自作機を展示するホームビルダーズハンガーだったらたぶんもっと広いところが使えるよ」と知恵を出してくれました。すると、ホームビルダーズハンガーの責任者の方が出て来て、「ああ、だったらここでどうだい?」と、どんどん話が進みました。「ここに置いておけば、飛ばす時にここから持ち出せるよ」というような感じですね。

編集Y:わあ、すごい。なんだか泣けてくる。

八谷:僕にしてみれば「え、飛ばせるの?」ですよ。「飛ばせるかどうかは俺の判断じゃなくて、飛行展示担当者の判断だから、そっちに話してくれ」ってことでしたけど、そのあとその人のオフィスに行って、その場でデモフライト担当者がウルトラライトの責任者に電話してくれて、さっき話した法規関連の話をして「ああ、飛ばしていいのか。じゃあ、そうしよう」と、すっと話が通りました。

松浦:はっきり分業ができていて、それぞれの権限と責任が明確になっているんですね。

八谷:「プログラムにいれるかどうかの最終的な決定はリハーサルフライトを見てから決めたいので、エアショーが始まる前にちょっと早めに入れる?」と聞かれたので、「入りますよ」と返事して、ショーの前週に、実際にM-02Jを飛ばしてそこで最終的な判断をもらうことになりました。

 話が早いし合理的だし、僕にとってはものすごく助かります。というのも、EAAがオーケー出して飛ばしたという事実があると、もう米国のどこで飛ばしても大丈夫だということなので。

編集Y:つくづくすげえ。新しい参加者にとって、できるだけハードルが低くなるような運営をしているってことでしょうね。