ロシアのプーチン大統領は天然ガス開発事業「サハリン2」の運営を同国企業に移管させる大統領令に署名した。出資している日本の商社が排除されかねず、液化天然ガス(LNG)の輸入に暗雲が漂う。LNGの調達途絶に備えて始まっていた「節ガス」の議論に拍車がかかりそうだ。

「いきなりガス供給のストップにつながるものではないと思っている」。岸田文雄首相は7月3日、ロシアの大統領令を受けてこう話した。だが日本のエネルギー事情を巡る不透明感が一気に高まり、産業界の危機感は強まっている。

ロシアの措置で日本のエネルギー事情が一段と厳しく(サハリン2のLNG船、写真:AP/アフロ)
ロシアの措置で日本のエネルギー事情が一段と厳しく(サハリン2のLNG船、写真:AP/アフロ)

 6月30日に署名された大統領令では、ロシアがサハリン2事業の資産を、ロシア政府が設立する新会社に移管させるとしている。同事業には三井物産が12.5%、三菱商事が10%出資している。日本勢が事業を続けたい場合、新会社設立から1カ月以内に、ロシア側の条件をのんで株式取得に同意するかどうかを同国政府に知らせる必要がある。詳しい条件の内容は不明だ。

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