日本郵政が創業150年目の大勝負に動き始めた。キーワードは「デジタル化」だ。あらゆる業務のデジタル化を進め、効率化だけでなく利用者の使い勝手向上や新たなビジネスにもつなげる狙いがある。この1年以上は金融商品販売にからむ不祥事の対応に追われてきた。上場から5年半が経過し、改めて持続可能なビジネスモデルへの転換へアクセルを踏む。

人手に頼る業務が多い郵便局。デジタルの力でどこまで変われるか(写真:共同通信)
人手に頼る業務が多い郵便局。デジタルの力でどこまで変われるか(写真:共同通信)

 デジタル化の中核を担うのが、8月にも稼働する子会社「JPデジタル(東京・千代田)」だ。主な事業内容には「DX推進の支援」「デジタル関連サービス、ソリューションの開発・試験・運用」「デジタルテクノロジーを活用した新規サービスの企画・構築・提供・運用」などが並ぶ。

 一見するとわかりにくいが、この子会社の狙いを読み解く手掛かりは5月14日に公表した中期経営計画「JPビジョン2025」にある。その中の「『共創プラットフォーム』を目指す」との文言だ。これを具現化するための戦略子会社がJPデジタルだ。

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