BITマイニングのトップは、声明で「質の高い代替的なマイニング資源を求めて海外での展開を加速する」と述べた。BITは米テキサス州の仮想通貨データセンターにも投資している。

 四川省でマイニング施設を運営するファン・デンジー氏のチームもカザフスタンなど海外での可能性も模索している。「政府が方針を転換しなければ、ほかに選択肢はない。中央政府の決定は無視できない」という。

 一方、スンと名乗ったあるプロジェクトマネジャーは、国内のマイニング業者がロシアに移転するのを手助けしているが、これまでのところ引き合いは低調だ。「装置を海外に移すのはリスクが大きい。事実上、自分の資産の管理権を手放すことになるから」と語るスン氏は、規制の緩い広東省で、新たな電力供給の確保も進めている。

 マイニング業者の中には、最終的に禁止措置が緩和されると期待する声もある。

 四川省のマイニング業者のワン・ウェイフェン氏は「電力供給は止められたが、プロジェクトの中止は命じられていない。だから様子見だ。まだ、かすかな望みはある」と強調した。

(Samuel Shen記者、Andrew Galbraith記者)

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