困難に燃える郭氏
郭氏はなぜ総統になりたいのか聞かれて「使命感」と答えた。2019年4月10日に東京の皇居で桜を見ながら、天皇陛下が令和という年号を通じて平和(より正確には調和)を願ったことを思い起こし、心を動かされたという(天下文化の動画)。米中貿易摩擦や対中外交によって中華民国や家族が不安にさらされていると感じていたからだ。
総統職を求める理由はもう一つありそうだ。困難に燃えに燃える郭氏の性(さが)である。私は2006年から郭氏やFoxconnをウオッチしてきた。Foxconnの同業者は冷ややかだった。「パソコンの組み立て屋が、もっと小さく多様な携帯電話機の組み立てなんてできっこない」「組み立て屋が液晶パネルなんて造れっこない」…。しかし郭氏とFoxconnはそれをことごとく覆してきた。実績を知る者として、郭氏の挑戦に期待せずにはいられない。
中央大学で政治家を多数排出するサークルで活動した後、1998年4月よりCSKベンチャーキャピタルで投資や経営支援に従事。技術への信仰が高じて2001年11月より日経BPで日経エレクトロニクス記者となる。カメラ技術やEMS/ODM産業の分析記事で高評価を受ける。2010年8月に台湾へ単身移住し2011年9月に会社設立。コンサルティング会社や電子関連企業に調査サービスやコンサルティングを提供するほか、メディアに寄稿している。
https://twitter.com/T_Otsuki
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2/22ウェビナー開催、ウクライナ侵攻から1年、日本経済「窮乏化」を阻止せよ

2022年2月24日――。ロシアがウクライナに侵攻したこの日、私たちは「歴史の歯車」が逆回転する光景を目にしました。それから約1年、国際政治と世界経済の秩序が音を立てて崩壊しつつあります。 日経ビジネスLIVEは2月22日(水)19時から、「ウクライナ侵攻から1年 エネルギー危機は23年が本番、日本経済『窮乏化』を阻止せよ」と題してウェビナーをライブ配信する予定です。登壇するのは、みずほ証券エクイティ調査部の小林俊介チーフエコノミストです。世界秩序の転換が日本経済、そして企業経営にどんな影響を及ぼすのか。経済分析のプロが展望を語ります。視聴者の皆様からの質問もお受けし、議論を深めていきます。ぜひ、ご参加ください。
■開催日:2023年2月22日(水)19:00~20:00(予定)
■テーマ:ウクライナ侵攻から1年 エネルギー危機は23年が本番、日本経済「窮乏化」を阻止せよ
■講師:小林俊介氏(みずほ証券エクイティ調査部チーフエコノミスト)
■モデレーター:森 永輔(日経ビジネスシニアエディター)
■会場:Zoomを使ったオンラインセミナー(原則ライブ配信)
■主催:日経ビジネス
■受講料:日経ビジネス電子版の有料会員のみ無料となります(いずれも事前登録制、先着順)。視聴希望でまだ有料会員でない方は、会員登録をした上で、参加をお申し込みください(月額2500円、初月無料)
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