創業家同士が対立して委任状争奪戦を繰り広げているプラスチック製品製造の天馬(東証1部上場)。定款が定める取締役の人数の上限である9人の枠を巡り、現経営陣と創業者の司治・前名誉会長が、それぞれ8人の取締役候補を提案している。同社は6月26日に株主総会を開催する予定で、なりふり構わぬ激しい闘いは、佳境を迎えている。(関連記事:世代交代が生む創業家発「内紛」 天馬で委任状争奪戦へ

天馬はフィッツシリーズの収納用品などプラスチック製品の製造を手掛けている
天馬はフィッツシリーズの収納用品などプラスチック製品の製造を手掛けている

 「取締役候補として不適切である」

 6月26日に開催予定の株主総会の招集通知。現経営陣が取締役候補に挙げた金田宏常務(創業家の1人)や須藤隆志CFO(最高財務責任者)ら3人に、監査等委員会が「ノー」を突き付けた。監査等委員会が取締役候補に意見を付けるのは、上場会社で初めてとみられる。

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 背景には、2019年に起きたベトナム子会社での贈賄疑惑がある。現地社員が税務当局の人間に追徴金を見逃してもらう代わりに約1500万円を提供。金田常務や須藤CFOら経営陣は、当局の人間から紹介されたコンサルティング会社に契約料を支払うなど、「虚偽の経費処理のための仮装工作を進めた」(監査等委員会)。監査等委員会への報告の遅れなども問題視している。

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