政府は「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」に、原子力発電の「審査効率化」を盛り込んだ。審査を効率化するためには原子力規制委員会の増員などが必要と指摘されるが、容易ではない。今夏に電力逼迫の危機が迫るなど、エネルギー不足の日本。原発を巡る議論をこれ以上避けることはできない。

 「掛け声倒れになってしまうのでないか。もっと具体策を出してくれなければ原子力発電所は動かない」。6月7日に閣議決定された骨太の方針について、電力会社幹部は厳しい表情でこう話した。

 骨太の方針では「安全最優先の原発再稼働」「厳正かつ効率的な審査を含む実効性ある原子力規制」を進めると盛り込んだ。先の幹部は、稼働にお墨付きを与 える「審査」の効率化という点に注目した。審査に時間を要する現状が電力業界の悩みになっているためだ。だが、具体的な内容に乏しいと受け止めた。

 文言からは早期の再稼働を推進する施策が見えず、電力逼迫の危機という日本の貧弱なエネルギー体制を考えると、心もとない印象だという。

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