J&Jは、現時点では利益のためにワクチンを販売しているわけではない、と述べている。SVBリーリンクのアナリスト、ダニエル・アンタルフィ氏は、安全性をめぐって使用が一時中止された際、今年ワクチンの需要が低下してもJ&Jの財務上は大きな問題にならないと述べていた。

 だが、開発途上国がワクチン接種を加速させるべく今後の調達契約を締結する中で、ファイザーやビオンテック、モデルナといったライバルにとっては状況が有利になるかもしれない。ファイザーとビオンテックの場合、EU相手の契約額だけでも現行価格で計算して2023年までに少なくとも160億ドル(1兆7500億円)。すべてのオプションが行使されれば、最大で2倍になる。

 J&J製ワクチンの展開をめぐっては、他にも障害がある。規制当局は、アストラゼネカ製ワクチンとの交差汚染を理由に、J&J製ワクチンを製造している米国内最大のプラントに生産停止を命じた。そのため、5月中旬以降、米国内では新たに製造されたワクチンは流通していない。

 米国の規制当局は、このプラントで製造された最大1億回分のJ&J製ワクチンを使用しても安全かどうか、これから判断するところだ。米国内でのワクチン需要の縮小により、他国への無償供与をさらに数百万回分追加する余裕が生まれる可能性もある。

(翻訳:エァクレーレン)

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