金品受領問題を受け、関西電力の会長に榊原定征氏が就任して約1年がたつ。2050年のカーボンニュートラルという新たな目標も出てきて、会社を変える責務は一層重くなった。関電は今、前を向いて改革を進めていける体制になっているのか、榊原会長に聞いた。

榊原 定征(さかきばら・さだゆき)氏
1967年に名古屋大学大学院修了、東洋レーヨン(現東レ)に入社。2002年に社長、10年に会長。14年から4年間は経団連会長を務める。日産自動車のカルロス・ゴーン氏失脚後にガバナンス改善特別委員会の共同委員長に就任。20年6月から関西電力会長として、経営を立て直す陣頭指揮を執っている。(写真:陶山勉、以下同)

2019年秋に発覚した金品受領問題を受け、関西電力会長に就任されてから約1年となります。就任当初、会見で「2年ほどで信頼を回復できるようにしたい」と話されていました。1年を振り返っての手応えを教えてください。

榊原定征会長(以下、榊原氏):一言でいうと関電がいろんな意味で大きく変わった1年だった。一昨年秋に金品受領問題があり、その後には役員の報酬補填問題も発覚した。世間から厳しい批判を受け、社会からの信頼も地に落ちた。それをきっかけに、会社の形態を変え、指名委員会等設置会社になった。私が取締役会議長になり、指名、報酬、監査の3つの委員会の委員長はみんな社外取締役が務めている。社外取締役が入って、株主や社会の目線で経営を監視している。

 このように、ガバナンスの面では非常にきちんとした仕組みができた。取締役会ではとても活発に議論されている。すべての取締役のうち半分以上を占める社外取締役は、私も含め厳しい意見を発信している。取締役会だけでは時間が限られ発言の機会が少ないので、別に時間を設けて取締役と社外取締役との意見交換会も実施している。

「シャンシャン」の取締役会では議論が不十分

納得できる議論はできていますか。

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