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PCのウィンドウズ7サポート終了や消費増税前の駆け込み需要など、ミニ特需が続いたが……(写真:PIXTA)

 3月以降、新型コロナウイルスの感染拡大と、それに伴う政府の外出自粛要請やSNS(交流サイト)を通じた情報の拡散などにより、消費者の購買行動に大きな変化が起きた。筆者は2016年から計量経済学者として、経済産業省でビッグデータを活用するためのプロジェクトに参画。19年度はインテージ社とGfK Japan社という民間企業のPOSデータを用いた新指標を開発し、毎週金曜日に週次の販売動向の最新データを公表してきた。

 週次で店頭の販売実績データが得られ、大きなショックがあったときの変化を機動的に把握できる。ここでは、新型コロナウイルスの感染が拡大するにつれ消費者の購買行動がどのように変化してきたのか紹介したい。スーパーとドラッグストアはインテージ社が持っている全国4000店のPOSデータ、家電量販店については業界の100%近いPOSデータを持っているGfK Japan社のPOSデータである。

数字で分かる消費者の異変

 まず、スーパーの食品の販売動向だ。生活必需品である食品は通常、例年、ほぼ同じように売れる傾向だ。しかし、前年同週比の販売額を示した下のグラフからは、明らかな「異変」が見て取れた。

 まず、小中高校の一斉休校要請と在宅勤務の要請があった3月2日、特に関東で食品の販売額が爆発的に増えた。さらに、3月28~29日に1都4県に対する週末の外出自粛要請があったときも、関東での食品の販売額が爆発的に伸びた。販売額の伸び方としては2019年10月10~13日に、台風19号が本州に接近し通過したときよりも大きく、新型コロナによる甚大なインパクトがあったことがうかがえる。