決断が遅れたニューヨーク

 感染者数が世界最多となった米国では、外出禁止令の発令はそれぞれの州や市の判断に委ねられている。州として最初に出したのがカリフォルニア州で3月19日、その翌日にニューヨーク州が宣言し、22日から発動した。4月5日時点で発令を全く出していない州が5州ある。

 両州が発令に至るまでの3日間の差が、後に大きな差を生んだとされている。4月5日現在、カリフォルニア州の感染者数約1万4000人に対し、ニューヨーク州は約12万2000人。死者数も前者が300人超、後者は4000人を超える。

 ニューヨーク州に決断を鈍らせたのが経済インパクトへの懸念だ。19年12月に米調査会社のスタティスタが発表したデータによると、18年のニューヨーク都市部の国内総生産(GDP)は1兆5000億ドル(約160兆円)に上る。都市部だけで同100兆円の東京都の1.6倍を稼ぐ計算だ。

 封鎖により一気に経済規模が縮小すれば、ニューヨークに拠点を置く大企業はもちろん、レストランや小売店など中小企業も大打撃を受けることになる。そのためアンドリュー・クオモ知事は当初、3月16日ごろから閉鎖の必要性を訴えていたビル・デブラシオ市長に対し、「急いで決断すべきでない」と慎重な姿勢を見せていた。

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