未来館は次のロボットを導入か

 最後に少し厳しい質問をぶつけてみた。

ASIMOが科学技術以外にも多様な影響を与えてきたのには異論はありません。ですが、そんな象徴的な存在だからこそ、この未来館からの卒業はインパクトが大きく、訪れる理由がひとつ減ってしまった印象です。次はどういった仕掛けをしていくのでしょうか。

小沢さん:(未来館の目玉展示、球体のディスプレー装置である)「ジオ・コスモス」はこのたびアップデートしますし、魅力的な特別展の開催や新たな常設展示も予定しています。

ASIMOの後輩ロボットも……?

小沢さん:そうですね。詳細はまだ言えませんが、ASIMOとは別の切り口で新たなロボットの展示を検討しています。

 あくまで個人的な意見だと前置きしますが、21年3月の初代館長・毛利衛さんの退任、それに続く22年3月末のASIMO卒業と、ひとつの節目を感じます。

 未来館としてはこの20年で培ったことを生かして、これからの20年どうやって科学を多くの人に伝えていくかということを考えるタイミングとなりました。初期に社会科見学でASIMOを見た小学生たちは、もう社会人になっています。バトンを受け継いで科学に興味を持つ人をより多く増やすことが、卒業するASIMOへのはなむけとなるはずです。

今回のASIMOの卒業にあたって多くの人が未来館を訪れている。そんなASIMOの雄姿を見て、なぜか目頭が熱くなってしまった。寂しいけど、また会う日まで、バイバイ! ASIMO!(写真=稲垣純也)
今回のASIMOの卒業にあたって多くの人が未来館を訪れている。そんなASIMOの雄姿を見て、なぜか目頭が熱くなってしまった。寂しいけど、また会う日まで、バイバイ! ASIMO!(写真=稲垣純也)
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6/20ウェビナー開催、「『AIバブル』の落とし穴 ChatGPTリスクとどう向き合う」

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■テーマ:「AIバブル」の落とし穴 ChatGPTリスクとどう向き合う
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■受講料:日経ビジネス電子版の有料会員は無料となります(事前登録制、先着順)。視聴希望でまだ有料会員でない方は、会員登録をした上で、参加をお申し込みください(月額2500円、初月無料)

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