「ロシアは大きく分けて3つの極超音速兵器を開発もしくは配備している。その第1は極超音速滑空体(HGV)だ。ロシアは『アヴァンガルド』の配備を2019年12月に開始した。標的の近くまで弾道ミサイルで運ぶ。自らの推進力を持たないので、切り離された後はグライダーと同様に滑空する。防衛省はその速度をマッハ20以上と分析する。推進力を持たず熱を発しないため、赤外線レーダーを搭載する早期警戒衛星でも追尾が難しい」

ソ連崩壊の道を開いたアフガン戦争の「2.0」に

 軍事力を背景にウクライナを威嚇するプーチン大統領を止めることはできないのか。

 ロシア政治を研究するテンプル大学のジェームズ・ブラウン氏は「ロシアが石油・ガスへの依存を脱却するには大規模な投資が必要だ。(中略)しかし、この計画を実現するためには、334億ドルの投資が必要であると試算されている。ウクライナ侵攻の結果、このプロジェクトへの投資を希望する国際的な投資家は少なくなるだろう」という。

 さらにNATO(北大西洋条約機構)は結束を強める。ロシアが中国を頼れば、中国はロシアの足元を見て譲歩を引き出そうとするだろう。

 「ロシアの国内でもプーチン政権に政治的な悪影響が生じる。(中略)この侵略戦争でロシア兵が大量に死亡することがあれば、こうした抗議がさらに大きくなる可能性がある」

 「ソ連によるアフガニスタン戦争は、多くの人命を奪っただけでなく、ソ連の経済資源を枯渇させ、同国を国際的に孤立させた。また、国内でも共産党政権への支持が失われ、1991年のソ連崩壊の一因となったのは間違いない」。

 ウクライナ侵攻は、プーチン大統領にとってのアフガニスタン戦争になるだろうか。

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