ガンプラから手を引くプロ転売業者

 こうした転売ヤーが増えることでガンプラの品薄、品切れが起きているという説もあるが、それを真っ向から否定する人もいる。より大規模な転売を生業とし、従業員も抱えている業者に話を聞くと、ガンプラの転売はすでにもうからなくなりつつあるという。

 小遣い稼ぎの個人の転売ヤーよりも規模が大きい転売業者。時には多数の人を雇って店舗に並ばせ、個人よりも規模が大きい商売を行っている。高級ブランド品から、ポケモンカード、PS5、V Tuberの限定グッズなどを手広く扱っているが、「多くのプロの業者は、すでにガンプラの転売からは手を引いた」と明かす。

 「前回の記事は読ませてもらったけど、全く同意できない。ガンプラを高騰させているのは個人の転売ヤーではなくて、モデラーだと私は思っている。市場の流通量とニーズが乖離(かいり)していることが原因だ」と吐き捨てるように語った。

 その理由は、転売のビジネスモデルとガンプラの相性の悪さだ。 業者は転売できる商品を検討する際に、通常は以下のようなフローで検討しているという。

 ガンプラの転売価格は、確かに高騰しているように見える。だが、メルカリの出品や購入の状況を見ると、高価格の商品では売れ残っているものも増えてきたようだ。

 「一番のネックは商品原価の高騰と諸経費。まず商品原価だが、転売ヤーは基本的に量販店から入手する。ブームの前は定価の20%から30%のディスカウントや量販店でのポイントバックが行われていた。これが定価販売に切り替わり、ポイントバックも最低1%にまで下がった。ほぼ定価で購入させられるのだから商品原価が高くなるのは当然だ」

 そこで多くの転売業者は問屋にアプローチしたものの、ガードがかたく、直接仕入れられなかったという。「かつて妖怪ウォッチや、ベイブレードバーストなどが人気だった時期から問屋と直接取引しようと考えた。だが、実店舗をちゃんと持って数年間の実績を作らなければ、まとまったロットでの購入はさせてもらえなかった。一部には実店舗を持って問屋から仕入れて転売を手掛ける業者もいるとは聞くが…」(転売業者)

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