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 日本イノベーター大賞の受賞者からイノベーションのヒントを学ぶ。第3回は、「日経ビジネスRaise賞」のベスト5に入選した、インテグリカルチャーの羽生雄毅代表。将来の食料危機のソリューションとして注目される「培養肉」に欠かせない培地のコストを大幅に引き下げる技術を開発した。

■第17回 日本イノベーター大賞 表彰式 観覧募集(無料)

>>観覧希望受付<<

第17回 日本イノベーター大賞の受賞者や選考委員が一堂に集まる表彰式をご覧になりませんか。観覧希望(無料)を受け付けます。定員(200人)に達し次第、締め切らせていただきます。

  • +日時:2019年2月26日(火) 16:30~(16:00受付開始)
  • +場所:グランドプリンスホテル高輪プリンスルーム(東京・港区)

■日本イノベーター大賞の詳細
日本イノベーター大賞受賞者決定、大賞は良品計画の金井政明会長

◇大賞
金井政明氏 良品計画 代表取締役会長(兼)執行役員

◇日経ビジネス賞
関家一馬氏 ディスコ 代表取締役社長 最高経営責任者(CEO)

◇日経ビジネス50周年特別賞
松本恭攝氏 ラクスル 代表取締役社長CEO

◇日経xTECH(クロステック)賞
島正博氏 島精機 代表取締役会長

◇日経クロストレンド賞
キズナアイ VTuber(バーチャルYouTuber)
(代理人:大坂武史氏 Activ8代表取締役)

◇日経ビジネスRaise賞
小林晋也氏 ファームノート 代表取締役

 第17回 日本イノベーター大賞(主催:日経BP社)の受賞者からイノベーションのヒントを学ぶ。第3回は、「日経ビジネスRaise賞」のベスト5に入選した、細胞を培養して食肉を作る基礎技術を開発するインテグリカルチャーの羽生雄毅社長。幼いころからSFが大好きという羽生氏が培養肉を事業化しようとするのも「SFで定番」だから。細胞培養するために必要なホルモンを機械で培養するなどして、培地のコストを1万分の1にできるという。

純粋に細胞培養で作る「純肉」の低コストの培地開発に成功されました。簡単に言うと、どんな仕組みなのですか。

羽生雄毅氏(インテグリカルチャー社長):細胞を培養する培地はアミノ酸などでできた基礎培地と、血清、成長因子が必要なのですが、成長因子がとてつもなく高価です。成長因子、つまりホルモンがないと、細胞は増えていくことができません。でも人間の体って、日々細胞が増えている。それは様々な臓器がホルモンを作っているからです。

 弊社のシステムでは、従来の培養肉の培地では外から買っている成長因子を、機械の中で作っています。具体的に言うと、様々な臓器の細胞を共培養しています。細胞を同時に培養するだけなら難しくはない。難しいのは制御です。必要な量をそのタイミングで作り出すことが難しい。一部の細胞ではかなり低コストで作ることに近付いています。

今の課題は何でしょうか。

羽生氏:(その培地を使って)培養自体はできたので、今は大型化するところがポイントになっています。タンクをどんどん大きくして、生産能力を上げる。

 目指しているのは、究極的には石油化学コンビナートのサイズです。目先的には、コスメやサプリ用のものを実用化することに取り組んでいます。コスメやサプリの原料の生産を近々始めたい。