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 とはいえ、グーグルやヤフーには豊富な資金力があり、優秀な技術者がいます。世界に打って出て本当に勝つことができると考えますか。

 歴史的に見ると、ネット検索では、お金と豊富な技術者がいる会社が勝利してきたわけではありません。それならば当然、マイクロソフトがナンバーワンになっているべきですが、なぜ新興勢力であるグーグルが後発で高いシェアを獲得できたのでしょうか。

 やはり最高の技術を持っているからだと思います。その意味では当社には十分な経営資源があり、より良い技術を持っています。ナスダックに上場しており、時価総額は92億ドル(約1兆円)以上あります。市場を理解して、いろいろなソリューションを提供することで違いを打ち出しています。

 常に変わっていく状況に対応できる柔軟性を持っているのが百度です。

ユーザーに選ばれることが大事

 時価総額に触れましたが、世界的に企業の株価が急落しています。「相対的に百度の時価総額が大きい今のうちに買収を仕掛けた方がいい」との思いに駆られることはないですか。

 もちろん企業買収も考えています。ここ数年は、小さな買収はありましたが、大きなものはなかった。当社の主力である検索がずっと伸びてきていることが背景にありましたが、これからは将来に対して備えていくべきだと思っています。

 現在の当社の株価に対しては、「上がってきてはいるものの、まだ十分に評価されていない」と思うくらい自信があります。買収については、常にオープンな姿勢で考えています。

 急成長しているだけに、課題もありますね。音楽ファイルの「MP3」検索は若者の間で非常に人気がありますが、一方で著作権の侵害を助長しているという批判も常にあります。

 当社は中国で、現地の市場を理解したうえで、ネットの利用者の中でも特に若い人たちに人気のあるサイトを提供しています。中国の若い人たちはエンターテインメントが好きで、音楽をオンラインで楽しみたいと思っているのです。検索の結果には海賊版だけではなくて、正規の音楽も含まれています。

 英EMIなど世界的なレコード会社や中国の主要なレコード会社ともサービスで提携しています。彼らはアーティストのプロモーションなどに百度をうまく利用しています。1月初めには、アーティストが参加する当社主催の表彰イベントを開きました。ですからレコード会社にも広告、宣伝、販売促進にネットを使うことのメリットは理解されつつあると思います。

 著作権侵害にはきちんと対応します。通知をもらえれば、そのリンクにつながらないようにしています。だからMP3関連の訴訟で、当社は法的な責任を問われませんでした。