シリーズ
世界展望~プロの目

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敵基地攻撃能力が抑止力にならないこれだけの理由
イージス・アショア配備計画を断念することが決まった。自民党はミサイル防衛の維持・強化のため、敵基地攻撃能力の議論を積極的に進める姿勢を示す。これに対し、海上自衛隊で自衛艦隊司令官(海将)を務めた香田洋二氏は「技術的にも法…
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ブースターは一部、陸上イージスが無理筋なこれだけの理由(下)
河野防衛相が6月15日、イージス・アショアの配備計画停止を明らかにした。同システムは、北朝鮮が昨年から頻繁に発射する短距離ミサイルに対処できるのか。朝鮮半島有事は台湾有事につながりかねない。イージス艦の過負荷が続く今、ミ…
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ブースターは一部、陸上イージスが無理筋なこれだけの理由(中)
河野太郎防衛相がイージス・アショア配備計画を停止すると明らかにした。問題はブースターの落下制御にとどまらない。カタログしか存在しない新型レーダーの導入決定は、時間を経るとともに多くの矛盾が明らかになった。予定通りの性能と…
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ブースターは一部、陸上イージスが無理筋なこれだけの理由(上)
河野太郎防衛相が6月15日、イージス・アショア配備計画を停止すると明らかにした。海上自衛隊で自衛艦隊司令官(海将)を務めた香田洋二氏は、「イージスは米海軍が空母の艦隊防空のために開発した技術で、ブースターの地上落下先を考…
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強硬度増す北朝鮮、狙いは米朝交渉のリセット
北朝鮮が韓国に対する態度を硬化させている。6月16日は、南北関係改善の象徴である共同連絡事務所を爆破するに至った。その意図は何なのか、朝鮮半島政治研究の重鎮である小此木政夫・慶応義塾大学名誉教授は「南北対話と米朝交渉をご…
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香港情勢、思い起こされる英中攻防と天安門事件前夜
香港問題の動向は、今後の世界情勢に多大な影響を及ぼすことになる。香港をめぐって、中国と民主主義諸国はなぜ対立を深めるのか。1つのカギは、植民地化から返還にいたるまでの英中の攻防だ。さらに、現在の香港の姿は天安門事件当時を…
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朝鮮労働党が核抑止力の強化を機関決定
北朝鮮が5月下旬に、昨年末に続いて、米国に対抗するための重要な軍事決定をした。朝鮮労働党が「米国に対抗するための核抑止力を強化する」と決定したのだ。核兵器とミサイルをさらに強化することになる。それらの開発を主導してきた2…
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日独のコロナ検査体制はなぜ大きく異なったのか?(下)
日独のPCR検査実施件数に大きな違いがある背景には、ドイツが民間の検査キャパシティーを日本よりも積極的に活用した事実がある。
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日独のコロナ検査体制はなぜ大きく異なったのか?(上)
日独は、ともに新型コロナウイルスによる死者数を他国に比べて低く抑えることに成功したが、両国の戦略の間には大きな違いがあった。その1つが検査戦略である。ドイツは世界で最も早く検査体制を拡充することにより、死亡率を西欧主要国…
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香港国家安全法の制定は、台湾、南シナ海、尖閣に続く
中国の全人代が5月28日、香港国家安全法を導入する方針を圧倒的多数で承認した。国際法上拘束力を有する約束を事実上ほごにする姿勢は、台湾、南シナ海、尖閣諸島にも向けられかねない。そうなった際に安全保障の観点から最も悪影響を…
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サウジの苦難、ウイルスと油価下落と聖地守護の方程式
サウジアラビアが新型コロナウイルスの感染拡大に苦しんでいる。聖地を抱える同国には他のイスラム教国から多くの巡礼者が訪れる。感染抑止は容易ではない。他方、経済の復旧を進めなければ、人々の暮らしが持たない。原油価格の下落が重…
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中国が8兆元の財政出動、リーマンの轍は踏まない
中国が全人代を開催した。新型コロナ危機で落ち込んだ経済を復興すべく約8兆元の財政出動を実行する。ただし、その内容は用心深い。リーマン・ショック対応での失敗から得た教訓が反映している。中国が同じ轍(てつ)を踏むことはないだ…
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コロナ相場第2幕、信用リスクを招く3つの危険
世界の株式市場は3月の安値から大きく回復したが、安心はできない。低格付け債が膨らみリーマン・ショック発生時の10倍に達した。これが値崩れすれば信用リスクにつながる恐れがある。値崩れの起点となり得るのは、ユニコーン、REI…
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北朝鮮の最高指導者3人が訪問した順川燐肥料工場
金正恩が久しぶりに姿を現し、訪れた順川燐肥料工場は、農業の生産性を向上させる肥料を生産するための工場だ。金日成、金正日、金正恩という最高指導者3人が幾度も足を運んでおり、重要な工場と位置付けられている。核開発との関係を指…
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中国は基本戦略の見直しを考えるべき時期
中国が武漢での封じ込め失敗から世界の目をそらし、マスク外交を展開して影響力を高めようとしているとの見方がある。仮に中国がそう考えていたとしてもうまくはいかないだろう。世界はそれほど愚かではない。中国が最優先するのは経済の…
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コロナ後の世界、世界のリーディング市場・中国に熱視線
今回の新型コロナ危機から中国がいち早く抜け出したとされる。中国の最新動向と今後の展望について、中国ウォッチャーの瀬口清之氏にうかがった。経済動向、そのリスク、中国市場の構造変化、米中関係--。そして日中関係のこの先は。
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北朝鮮、新型コロナ感染者はゼロだが隔離は2.5万人超
WHOが明らかにしたところによると、北朝鮮で新型コロナウイルスに感染した人の数は「ゼロ」。中国と国境を接している国で感染者ゼロは、北朝鮮とタジキスタンだけである。北朝鮮は他国に先駆けて外国との往来を停止した。感染が疑われ…
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新型コロナ相場は第2幕へ、再燃含みの規制緩和は悪材料
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて大きく沈んだ株式相場が、前回に予想した通り上昇基調に入ってきた。以降、新型コロナ相場は第2幕に移行する。第2幕におけるポイントの1つは、感染拡大をとどめるべく導入し規制をいつ緩和す…
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新型コロナ最悪シナリオを8年前に想定したドイツの危機管理
中国に次ぐ新型コロナ危機の第2の震源地・欧州では、今なおウイルスの拡大が止まらない。そうした中でドイツが死亡率を低く抑えている背景には、同国のウイルス学の専門家たちが、未知のコロナウイルスによるパンデミックを想定したリス…
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ポスト文在寅争いに李氏が浮上、対日強硬姿勢は続く
韓国で4月15日、国会の総選挙が行われた。文在寅大統領を支える与党陣営が180議席超を獲得し大勝する勢いだ。もう1つの注目点はポスト文在寅の行方。与野党それぞれの最有力候補による直接対決は、与党の李洛淵氏が制した。ポスト…