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大阪で6月に開催されたG20首脳会議後の記者会見で、トランプ米大統領が「日米同盟はアンフェア」だと発言した。同大統領は日米同盟の本質を理解しているのか。その不満を解消する手段はあるか。台湾や朝鮮半島有事に日米はいかなる連携をするのか。米ランド研究所のジェフリー・ホーナン研究員に聞いた。(聞き手 森 永輔)

(ホーナン氏のインタビューの前編「ホルムズ海峡で低強度紛争起これば、日本に後方支援求む」はこちら

台湾の蔡英文総統。逃亡犯条例に反対する運動が香港で勢いを増すのにともなって、台湾では蔡総統への支持が高まっている。米国はこのほど、20億ドル分の武器を台湾に売却することを認めた(写真:The New York Times/Redux/アフロ)

ドナルド・トランプ大統領の「日米同盟はアンフェア」発言について伺います。

 同大統領は日米同盟のありようを理解しているでしょうか。日本は基地を提供。米国は日本とシーレーンの防衛を提供。提供するものは異なるけれども平等な条約というのが日米の共通理解だと思います。

ホーナン:残念ながら理解していないと思います。トランプ大統領の認識は、1980年代の日米関係のまま固定化されているのでしょう。

ジェフリー・ホーナン氏
ランド研究所、笹川平和財団日米グループVisiting Fellow (2019年7月)
米ランド研究所で日本の防衛政策・態勢、外交関係や、日米同盟の課題などを研究。米マーケット大学を最優等で卒業(国際関係専攻)。米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院で国際関係の修士(日本研究専門)、米ジョージ・ワシントン大学で政治学の博士号を取得。博士課程在籍時に、フルブライト奨学生として東京大学の客員研究員を務めた。その後、オハイオ州立大学東アジア研究センターや米ホノルルのダニエル・K・イノウエ・アジア太平洋安全保障研究センターで教職を歴任(撮影:菊池くらげ、以下同)