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日韓の企業同士の関係は良好

日本政府が今回取った措置は、米国を絡めた、日米韓関係に影響を与えるでしょうか。これまでは、安倍首相とトランプ大統領が蜜月である一方、トランプ大統領と文在寅大統領は疎遠という構図でした。しかし、板門店で行われた第3回米朝首脳会談を仲介したことで、文在寅大統領の“株”が一気に上がった感があります。

 トランプ大統領が6月29日に金正恩委員長を板門店に誘い出すツイートをした後、文在寅大統領が金正恩委員長に応じるよう促したようです。これに対して、トランプ大統領がこれまたツイッターでお礼を述べています。トランプ大統領のムラのある性格を考えると、日米韓を結ぶ三角形の辺の長さが、これを機に変わる懸念があります。

向山:十分に考えられることだと思います。

そんなタイミングで、日本政府は今回の措置に踏み切りました。

向山:繰り返しになりますが、輸出管理を強化し、その影響が広がれば、日本は世界を敵に回す恐れがあります。逆効果です。この点を、日本政府は認識すべきで、輸出管理を適度なレベルにコントロールする必要があります。

韓国政府や韓国企業の関係者がどう考えているか、耳に入ってきた情報はありますか。

向山:2週間前に、サムスンの関係者と懇談した時、「日韓の企業間の関係は大丈夫」と話していました。良好だ、ということです。しかし、今回の措置は、その運営いかんによっては、日韓の企業が長年築いてきた信頼関係にダメージを与えかねません。

落としどころは、どこになるでしょう。

向山:民間企業が大きな役割を果たすかもしれません。今回の措置は、日韓のどちらの企業にも影響が及びます。参院選が終わった後、経済団体が動く可能性があると思います。