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核を持たずに平和を維持

 トランプ大統領が日米同盟の破棄を進める場合、日本はその引き留めを試みるだろうが、引き留められないケースも考えられる。その時にどうなるか。米中関係に詳しい、キヤノングローバル戦略研究所の瀬口清之・研究主幹は(編集注:米国の核の傘を失った)「日本は核兵器を保有することになるのだろうか。もし核保有を選択しない場合、日本は『核の抑止力に頼ることなく平和を維持する』と宣言することになる。もちろん通常兵器は大幅に強化する必要あるだろうが」。これは、中国や北朝鮮などの核保国を周辺に持つ日本にとって、大きな挑戦となる。

 加えて、「東アジアから中東に続くシーレーンを日中が共同で守る防衛協力が進むことになる。すでに海賊対処では協力している」(瀬口氏)

 「トランプ大統領が日米同盟の破棄に言及」--改定から数えても60年にわたる歴史をひっくり返しかねない報道に、驚きと当惑の声が上がった。しかし、そこにとどまるのではなく、さまざまな選択肢を考える機会としたい。