ウクライナ危機がどのように収束するのか、現時点では見通しが立たない。確実なのは、世界がさらに不安定になり、日本も無縁ではいられないということ。軍事的なパワーバランスはもとより、経済や産業構造も大きく変貌していくだろう。

 日経ビジネスLIVEは、4月15日に「ウクライナ侵攻で欧州エネルギー・防衛政策が一変、日本への影響は?」と題したウェビナーを開催した。1990年からドイツを拠点に取材活動を行い、政治・防衛に加えエネルギー問題に精通するジャーナリストの熊谷徹氏が、ウクライナと欧州の最新情勢と、日本に及ぼす影響について解説した。収録したアーカイブ動画とともにお伝えする。

(構成:森脇早絵、アーカイブ動画は最終ページにあります)

森永輔・日経ビジネス シニアエディター(以下、森): 本日は「ウクライナ侵攻で欧州エネルギー・防衛政策が一変、日本への影響は?」というテーマで、ドイツを拠点に取材を続けるジャーナリストの熊谷徹さんにご講演いただきます。ウェビナー後半では日経コンピュータ編集長の浅川直輝も加わり、視聴者の皆様から寄せられた質問をもとに議論を進めてまいります。では熊谷さんよろしくお願いします。

戦争は長期化する見方が有力

熊谷徹氏(以下、熊谷氏):よろしくお願いいたします。私は32年前からドイツのミュンヘンに住んでいます。ここでは、今でもウクライナからの避難民が毎日到着していまして、ボランティアが食料や水、服などの物資を渡したり、滞在先のあっせんをしたりしています。私は長い間ドイツに住んでいますけれど、今回ほど戦争というものを身近に感じたことはありません。

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