フランスでしたらまずい行為もチュニジアでならする

 問題はそれ以外にもある。ソルマンは、フーコーがこうした行為をフランス国内ではあえてしようとしなかったと指摘した点だ。チュニジアは1956年にフランスから独立したものの、旧宗主国の影響が大きく、今でもフランス語が日常的に通じる。つまり、フーコーは、フランスと旧植民地チュニジアを区別し、明らかにチュニジア人を見下していたということであろう。うがった見かたをすれば、フランスでこんなことをしたらまずいということを理解したうえで、チュニジア人相手であれば問題ないと高をくくっていたことになる。

 フランスの知識人で、植民地において、こうした小児性愛という、今日でみれば著しく不適切な行為にふけっていたのはフーコーだけではない。

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