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 米国で今、代替肉の第2次ブームが起きている。代替肉とは、植物由来のタンパク質で作ったハンバーガーのパティやソーセージといった加工商品のこと。数年前からの第1次ブームは西海岸の健康志向の消費者などに限られていたが、今回のブームは全米の一般消費者を巻き込んでいる。

 代替肉メーカーが大手ファストフードチェーンと提携し、新商品を投入し始めたことが大きい。最新の商品が、2019年8月8日からバーガーキングが全米展開を始めた「インポッシブル・ワッパー」。代替肉のパティはカリフォルニア州レッドウッドに本社を置くベンチャー企業のインポッシブル・フーズが提供している。

 「これ、普通のワッパー(バーガー・キングの売れ筋ハンバーガー)でしょ? 肉を使ってない? 信じられない!」。消費者役の登場人物がこんな声を上げるテレビCMが連日、流れている。

「代替肉のスーパースター」

 この代替肉界のスーパースターとも言えるのが、09年にロサンゼルスで創業したビヨンド・ミートだ。19年5月2日にナスダック市場に上場。初日に65.75ドルだった株価は、一時の200ドルを上回る高値からは下げたものの、8月16日現在でも144.77ドルと、初日の倍以上の値を付けている。他社に先駆けて見た目も味も本物そっくりの代替肉を作ることに成功して以来、代替肉業界をけん引してきたリーダー格だ。

ニューヨーク支局近くのレストラン「TGIフライデーズ」でビヨンド・ミートのハンバーガーを食べてみた。味は確かに本物そっくり。ただ後味に独特な香りがあった
その名も「ビヨンド・ミート・チーズバーガー」。価格は18.29ドルだが、物価の高いニューヨーク・マンハッタンではそれほど高いというわけでもない

 筆者が比較的長く自動車業界の担当記者をしていたせいだろうか。このビヨンド・ミートが食肉業界で果たしている役割が、自動車業界におけるテスラのそれと似ていると思えて仕方がない。そこで今回は、「ビヨンド・ミートは食肉業界のテスラになれるか」という視点で同社の強みと課題について考えてみた。