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米消費者誌がレーンチェンジの問題指摘

 テスラの自動運転機能については、米消費者誌のコンシューマーリポートが継続的にテストと評価を行っている。同誌はコネティカット州のハイウエーで評価を行い、2019年5月22日に記事を公開。オートパイロット・レーンチェンジングについて問題があると指摘している。

 具体的には他車への「配慮」だ。移行先のレーンにスピードが速いクルマが走行している場合、そのクルマを検知できないのか、走行を塞ぐような形になるケースがあったという。また、交通量の多い状態では、車線変更後に車間距離をとるためブレーキをかける動作もあったという。後のクルマに対して失礼な動作であると指摘している。

 コンシューマーリポート誌がこれらの問題をテスラに指摘したところ、「常にクルマを制御し続けることがドライバーの責任である」と回答したという。

 オートパイロット・レーンチェンジングとは別の機能だが、自動運転に関連した別の課題も分かった。

ハイウエーの出口で発生した、白線の誤認識と思われる事象(クリックで動画が再生されます)

 今回、ハイウエーの出口から側道に出ようとしたところ、ハンドルがブルブルと震えて、車体が一瞬不安定になった。

 引き金は道路のレーンを示す白線だ。以前に引かれていたと思われる線の跡が残っており、現在の線と判別を迷ったものと思われる。

ハイウエーの出口。現在の白線のほかに以前の白線がうっすらと見える(白で囲った部分)

 こうした課題があるものの、テスラは自動運転に向けて着々と歩みを進めている。テスラは1カ月に数回のソフトウエア更新を行っており、記事公開時点で既に修正されている可能性もある。「自分もソフトウエアに携わっているので、自動運転車のようなものの問題がゼロではないことは理解している。ただテスラの場合は、頻繁な更新で問題が解消されていくのではないか」(シバタ氏)。

 筆者はテスラに乗ってハイウエーを走るのが初めてだった。レーンチェンジまでクルマに完全に任せて本当に大丈夫なのかという思いがあったものの、シバタ氏が言う「自分で運転するよりも安心感がある」という意見には筆者も同感だ。特に米国のハイウエーは夜間になると暗くて周囲が見にくい。そうした際にダッシュボードに表示される周辺車両の状況の情報は心強い。

 一方でこうしたハイテク機能で安心しきってしまうと、注意力が落ちてしまうのではという懸念も同時に感じた。コンシューマーリポート誌が指摘するように、異常な速度で後方から来るクルマを検知するのが難しい場合があるかもしれない。非常時に備え、自動運転時も一定の緊張感を保つ必要がありそうだ。


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