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ソニー、500万人超の会員狙う

 こうした状況に、ソニーも手をこまねいているわけではない。5月21日に開催したIRイベント向けの発表会で、今後3~5年にかけての中期計画として、現在720p対応にとどまるPSナウを、1080p対応に多画素化(高画質化)することを明かした。

 現在は70万人に限られるPSナウの有料会員数も成長率は高く、開始2年目の15年度から年平均40%ほどで伸びているという。今後3~5年では年平均50%以上で増やす計画だ。既に500万会員のキャパシティー分を投資しており、その後のさらなる規模拡大に向けた布石がマイクロソフトとの提携だ。

次世代機も開発

 ただソニーのゲーム事業にとってクラウド型は「ユーザーの選択肢を広げるための選択肢の1つ」(SIE)。これまでの光ディスクによるゲーム販売とインターネットによるダウンロード販売に続く手段として位置付ける。PS4の後継にあたる次世代機はストリーミングゲームにも対応し、「没入感」を高める端末という位置づけだ。詳細を明かしていないが、例えばシーンの読み込み速度や操作するキャラクターの描画速度を高めたりしている。8K映像にも対応する。

 マイクロソフトも同様の方針で、クラウドゲーミングサービス「Project xCloud」の公開試験を2019年後半に開始する予定だ。据え置き型の次世代機の開発にも着手していると噂されている。マイクロソフトにとっては、9000万を超える月間アクティブユーザーを抱えるソニーは、クラウド事業の大口の潜在顧客になる。

 マイクロソフトのクラウド事業(Azure事業)は、高い成長率を維持しつつも、その伸びは徐々に鈍化している。2019年1~3月期、同事業の売上高は前年同期比で73%増となった。1年ほど前は、80%台後半から90%台前半の伸び率だった。