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 「テクノロジーは私たちの生活の主要な一部となっており、フェイスブックなどの企業は極めて大きな責任を負っている」

 米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)は3月30日付の米ワシントン・ポストの土曜版に「インターネットは新たなルールを必要としている。この4つのエリアで議論を始めよう(The Internet needs new rules. Let's start in these four areas)」と題する文章を寄稿した。

フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOは3月30日付のワシントン・ポストに寄稿した。パーソナルデータ関連の規制強化を訴える

 その4つのエリアとは、「有害コンテンツ」「選挙の公正性」「プライバシー」「データポータビリティー」である。この1年間フェイスブックが世間を騒がせ、批判を浴びてきたものだ。フェイスブックは利用者ごとに配信する広告を変えるターゲティング広告で急成長してきた。ターゲティングの源泉である個人をプロファイリングするデータの扱いを巡り、批判の的になっている。米連邦議会にもたびたび呼び出された。

 今回の寄稿でザッカーバーグCEOは、こうした状況が生じているのは米政府や規制当局にも責任があると主張している。「政府や規制当局にはもっと積極的に関与する役割が必要だ」と指摘し、欧州のGDPR(一般データ保護規則)ような明確なルールをグローバルの枠組みとして導入してほしいなどと訴えた。

 伏線はあった。フェイスブックはここ1カ月の間に、政府や人権団体などからの指摘に対応する形で、連続して対応策を打ち出してきた。

フェイスブックが出したプライバシー重視のリリース

 まず3月19日、住む場所や性別などに基づくターゲティング広告を禁止すると発表した。不動産や雇用、クレジットカードの広告などで、年齢や性別、郵便番号に基づくターゲティングをできないようにした。ターゲティング広告のメニューから、人種や民族、性的指向、宗教などを削除した。

 3月27日には、白人ナショナリズムと分離主義の称賛や支持、表明を禁じると発表した。FacebookとInstagramの両サービスにおいて、4月第1週から実施する。そうした思想を持つグループを閲覧するためにページを検索した際にも警告を出してブロックするという。

 真剣に対応しているので、米政府や規制当局が対応する番だと言わんばかりだ。