需要はあっても挑戦できない国

 だが、日本ではFOMM ONEのような小型モビリティの公道走行は一部地域を除き規制されている。緩和の議論はあるが、対象になっているのは1〜2人乗りかつ車載電池の出力が小さいものに限られており、4人乗りで160キロメートルの航続を可能にする電池を積んだEVは対象になっていない。「我々に関する報道が出るたびに、日本の高齢者から売ってくれという要望が寄せられるが、断らざるを得ない」と鶴巻社長は悔しがる。

 FOMM ONEには水に浮き、水面でも走行が可能という他のEVにはない特徴がある。津波の被害が大きかった東日本大震災を教訓にして考え出されたアイデアなのに、肝心の日本で挑戦する場を与えられず、アジアで奮闘して注目を集めるという皮肉な事態が起きている。

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