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 東南アジアのライドシェア・配車アプリ大手のグラブやゴジェックが異業種と相次ぎ提携を結んでいる。

東南アジア最大手のグラブはソフトバンクグループやトヨタ自動車、米マイクロソフトなど多くの各国大手企業と資本提携している(写真:AP/アフロ)

 たとえばシンガポールに拠点を置くグラブは2月26日、タイ政府観光庁との提携を発表した。両者が持つデータを分析して観光客向けのサービスを拡充するほか、評価の高いグラブのドライバーに対し観光庁がインセンティブを与えて交通の質の底上げを図るといった施策を計画する。「我々はアプリを通して観光客の動向を把握している。そこから導き出される洞察は、我々にとっても観光業全体にとっても役立つ」。グラブのタイ子会社、グラブ・タクシー・タイランドのタリン・タニワヤン・カントリーヘッドはこう話す。

タイ政府観光庁との提携について説明するグラブのタイ子会社、グラブ・タクシー・タイランドのタリン・タニワヤン・カントリーヘッド(右)

 グラブにとってタイ政府観光庁は数ある提携先の一つに過ぎない。たとえば2月19日にはマクドナルド・フィリピンと出前サービスで提携すると発表。1月末にはタイ小売り最大手のセントラル・グループと資本業務提携を結び、ソニー・ピクチャーズエンタテインメントなどが出資するインドネシアの動画配信企業とも協業していくと発表した。昨年には米マイクロソフト、トヨタ自動車、中国の大手保険会社から米国最大のホテル宿泊予約宿泊サイトまで、様々な国の大手企業と提携にこぎ着けている。