大気汚染はアジアの都市共通の課題

 今回のイベントに参加したスタートアップはまだ小粒で、大気汚染解消に真正面から取り組んでいるわけでもない。だが、環境や健康領域に注目し、ここで成長しようと模索している。同時に革新的な技術を持つスタートアップを育成しようとする機運もタイでは高まっており、depaのような政府機関の後押しを受けたスタートアップが、今後この領域で頭角を現してくるかもしれない。

 大気汚染をはじめとする環境問題は、バンコクだけでなくジャカルタ、プノンペン、クアラルンプールなど東南アジアの各都市に共通する課題になっている。急速な経済成長とモータリゼーションに環境規制が追いつかず、対策が後手に回っているのが実情だ。

 域内の先進都市バンコクで芽生えた環境や健康に対する課題意識は遅からず各都市にも伝播するだろう。交通の便の悪さを解決するライドシェア・配車サービスが域内の各地で求められ、これに応える形で事業を急拡大させたように、環境問題や健康問題を解決できるプレーヤーもひとたびその革新性を認められれば、急速に成長する可能性を秘めている。

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