今回のチェックポイント
  • ●マーケティングの4Pとは
  • ●マーケティングで重要な5Cとは
  • ●グローバル市場で日本が勝つには?
ラインアップ(全10回、毎週金曜日掲載)
  • 01 マーケティングとは何か
  • 02 マーケティング4.0と日本
  • 03 マーケティングの「4P」と「5C」
  • 04 マーケティングの7S
  • 05 CASEとデジタルマーケティング
  • 06 MOOCはもう古い
  • 07 VUCA時代のイノベーション
  • 08 アジャイル経営とマーケティング
  • 09 変革のキーワード「HAVE」
  • 10 デジタル時代の出世の条件
※今後の内容は変わることがあります
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ドミニク・テュルパン(スイス・IMD教授):すぐれた市場分析が、優れたマーケティングの判断につながります。4P・5Pの話をしましたが、「5C分析」も重要です。

 マーケティング4.0の進歩に対して心配しすぎる人もいますが、4.0は、顧客に価値をもたらすマーケティングのツールです。そして、マーケターの基本ツールは差異化です。有意義な差異化がなければ、商品はコモディティ化してしまう。コモディティなら、価格で戦わなければならなくなります。

 まず第1に、コンテクストの理解。日本とインドで、商品は同じようには売れません。インドで商売をしたい日本企業はたくさんあります。しかし、市場で売れる必要条件は恐らくかなり異なります。例えば、日本人は高品質を求めますが、他の多くの国はそこそこで十分です。これこそが「コンテクスト」です。

 コンテクストには、家電のような「成熟市場」か、それとも自動運転のソフトウエアのような「新産業」か、というカテゴリーも含みます。

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ドミニク・テュルパン(Dominique Turpin)

スイスのビジネススクール、IMD教授。2010年から2016年まで学長を務める。1957年フランス生まれ。ESSCA経営大学院を卒業後、日本に渡り、上智大学で経済学博士号取得。IMD教授として四半世紀にわたり、世界各国の企業に対する教育や調査研究に従事。ブランドマネジメント、コミュニケーション戦略が専門。日本企業のグローバル化支援と幹部教育にも長年携わる。著書に『なぜ、日本企業は「グローバル化」でつまずくのか』(共著、日本経済新聞出版社)など。スイス・ローザンヌ在住。

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