「インターネットの正体」とは

そうすると、数字だらけになるんですね、数字だらけになると、今度はそれを処理する必要が出てきます。数字を処理するのが計算、つまりコンピュートと言う。つまり、デジタルデータを扱うのがコンピューターで、コンピューターをいじくることがデジタル技術の基本です。
そうなってくると、あらゆる人間の持っている知識や、そもそも人間の体の情報までデジタルデータとして処理される。DNAもデジタルデータです。
全てを数字で表す、デジタルデータで表すと、非常に役に立つようになるんです。そして、それを処理するコンピューターをつないでデジタルデータを流通させると、さらに便利になる。これが、コンピューターネットワーク、インターネットなんですね。
つまり、全ての根源はデジタルデータということです。
インターネットの役割というのは、デジタルデータにしたあらゆる情報や知識を、自由にやりとりができるようにするものです。インターネットを使えば、デジタルデータは地球上のどこから、どこへでも送れるようになります。こういうことをできるようにするのが、インターネットの正体です。
インターネットというのは、デジタルデータを1つのコンピューターから別のコンピューターに送るメカニズムです。そして、ここで非常に大事なことは、「インターネットは地球に1つしかない」ということなんです。
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慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科委員長、環境情報学部 教授

1955年生まれ。慶應義塾大学理工学研究科博士課程修了。84年、東京工業大学と慶應義塾大学を接続する日本初のネットワーク間接続「JUNET」を設立。88年、インターネット研究コンソーシアムWIDEプロジェクトを立ち上げ、日本におけるインターネットの普及の先頭を走ってきた。2011年、日本人初の「IEEE Internet Award」を受賞。13年、インターネット協会(ISOC)が「インターネットの殿堂」に選出。
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