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今回のチェックポイント
  • ●「デザイン思考」とは何か?
  • ●「4P」から「5P」へ
  • ●「現場、現物、現実」に似ている?

丸尾弘志(日経BP総研デザイン・イノベーション センター長):前回は、日本でデザイン経営を実践する意義について考えました。今回は、注目を集める「デザイン思考」についてお聞きします。最近、クリエイティブな仕事をするため欠かせない思考法として注目されていますが、そもそも、どのようなものなのでしょうか?

田川欣哉(Takram代表取締役):「デザイン思考」については、少しバズワードのように語られているところがあります。そのため、やってみたのだけど、本を少し読んでみたのだけど……という方も多いのではないでしょうか? それでも、その言葉が意味するところがよく分からないと思っていらっしゃる方も多いと思います。

(写真:ユニフォトプレス)

 デザイン思考は、ビジネスパーソンがデザイナーのように新しいものを考える手法であるとか、イノベーションを起こすための1つの手法であるとか、そのように語られることが多いと思います。しかし、そもそもこの、「デザイナーのように」ということがよく分からないわけですよね。デザインを実際にやっていない人には、ミステリアスワードでしょう。

 デザイン思考自体をもう少し現場の仕事で噛み砕いて話をすると、よく例に出すのが、「4P」と「5P」の話です。

※4Pとは:マーケティング用語で、Product(商品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(プロモー ション)を指す

 4Pが5Pになり、「exPerience(エクスペリエンス=体験)」がテーマになる時に、企業にとってこれが何を意味するのかを考えてみると、エクスペリエンスとは「ユーザー体験」とも言われますが、ようするに「人間がどのようにプロダクトに対して振る舞うのか」「どのように感じているか」ということを、ものすごく高い解像度で追いかけていくことです。

>>続きは上の動画をご覧ください

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田川欣哉(たがわ・きんや)
Takram代表取締役、英ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)客員教授・名誉フェロー
デザインエンジニアとしてテクノロジーとデザインに精通。トヨタ自動車「e-Palette Concept」のプレゼンテーション設計、政府の地域経済分析システム「RESAS」のプロトタイピングなどを手掛ける。グッドデザイン金賞、未踏ソフトウェア創造事業スーパークリエータ認定など。東京大学工学部卒業。英ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)修士課程修了、同校客員教授・名誉フェロー