情報ネットワークの拡大、消費者の権利意識拡大、グローバル化による新手の競合出現……。
企業を取り巻く環境の変化に伴い、ここ10年、経営層の「頭痛のタネ」が急増している。
企業を脅かす新たな経営リスクは以下の通り。
①無責任な取引先
②事実無根のネットの悪評
③しつこいモンスター顧客
④当局の理不尽な見解
⑤利益を奪う海外の模倣企業
⑥悪意と知識を持つ問題社員
いずれも、甘く見るとたちまち会社に暗雲が垂れ込める厄介な相手ばかりだ。
「日本は法治国家なのだから、いざとなれば訴えればいい」。そう考える人もいるだろう。
だが、この国の裁判は、必ずしも新しい経営リスク向けに設計されていない。
「電脳時代」および「権利過剰時代」の法律知識と有効策を取材した。