業績アップのために営業の訪問回数などを強引に増やしても、効果は上がりません。
丁寧な事前準備をして営業1回当たりの提案の効果を高めることを目指すべきです。
営業で相手の現状を詳しく聞き出すことができれば、成長市場への進出も十分可能。
効果的な営業ができれば、社員の労働時間短縮にもつながります。

 景気の先行きが不透明になり、中小企業の経営は厳しい状況が続いています。多くの経営者は、社員が安心して働ける会社であり続けたい、先代から引き継いだ会社を守りたいといった意識を強めています。
 安定した会社を築くためには、その裏打ちとなる売り上げや利益を伸ばすことが欠かせません。
 ところが、営業の質を高めることなく、訪問件数などのボリュームを増やすといった力技で売り上げを伸ばそうとする経営者がいまだに多くいます。これでは、取引相手から買いたたかれて薄利多売に陥るだけです。
 市場の変化に合わせて、自社の営業体制を見直し、売り上げと利益を着実に伸ばすにはどうすべきかを考えてみましょう。

 薄利多売の現状から抜け出すために、経営者が今、意識すべきポイントは次の3つです。


・従来の考え方にこだわらずに仕事を見直す「逆転の発想」
・誰でも対策を実行できる「簡単実施」
・社員同士が顔を突き合わせて話す「アナログなコミュニケーション」

 まず逆転の発想の一例を紹介しましょう。

 経営者は、売り上げや利益が目標に達しないと、訪問件数や訪問時の打ち合わせ結果を報告させる「事後報告」式で、管理を厳しくすることが多いものです。しかし、冒頭に触れたように、訪問のボリュームを増やしたからといって利益の拡大には結びつきません。利益増につながるのは「事後報告」ではなく、「事前準備」を徹底してもらうことだと、経営者は発想を切り替えるべきでしょう。

 あるメーカーでは電話営業の際に、営業先のニーズを徹底的に調べるようにしただけで、新規開拓の確率が格段に上がりました。

業績を伸ばすには、今までの発想を転換する必要がある