このように見てきますと、同質化を狙うよりも、逆転の発想でブルーオーシャンをつくる方がいいケースも多々あることが分かります。

ガラパゴス化は問題か?

 もう一度、最初に戻りますが、そもそもガラパゴス化という「独自の進化」は問題なのでしょうか。同質化で競合だらけのレッドオーシャン市場よりも、独自の商品が独り勝ちできるブルーオーシャン市場のほうがいいのは間違いありません。

 要は、どう勝っていくかという勝ち筋戦略とポジショニングの問題なのです。企業規模が大きく、何百億円も売り上げなくてはならない状況では、独自性にこだわり、小さな市場を狙ってしまうと、期待した売り上げは望みにくくなるでしょう。そこで、より大きな市場を狙うのですが、当然、レッドオーシャンになりやすくなります。

 一方、一般的な中小企業のように、数十億円でも売り上げが上がればいい場合は、大きな市場へ入り、レッドオーシャン化するよりも、逆転の発想でブルーオーシャン状態をつくり出す方が勝てる確率は確実に上がります。

 そのためには、市場トレンドと顧客ニーズを外さないことです。表で示した逆転の発想では、成功するための前提条件として市場の後押しがあります。市場の後押しとは、市場トレンドそのものです。社会環境が変化することで市場トレンドが動く。それに伴って、「小容量のモノが欲しい」「手作りしたい」というように顧客ニーズも変化してくるのです。これをいち早く捉える取り組みが逆転の発想にもつながるのです。

 「ガラパゴス化=ビジネスの失敗」と揶揄していること自体、大同質化時代にどっぷりはまった考えであり、こういった思考である限り、レッドオーシャン市場で機能と価格の“疲弊戦”を続けることになるのです。

(この記事は『日経トップリーダー経営者クラブ会報誌 マンスリー』2016年7月号の記事を加筆、転載しました。 編集:日経トップリーダー

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