このように見ていきますと、ガラパゴス化自体が問題なのではなく、そのように皆が考えてしまうという「同質化の問題」と、マーケティング不足による「提供価値が磨かれてない点」が問題の本質なのだと分かります。

 昨今のビジネスにおいては、この2点が特に顕著です。1つの物事に皆が群がり、同質化する中で機能的な競争を行い、結局は、プロダクトアウトの機能競争、あるいは低価格競争に陥っているのです。

 こういった大同質化時代においては、他と同じことを考えるより、むしろ、逆転の発想が生きてきます。実際、「脱同質化」で売れている商品・サービスは多くあります。そこで次に、これらを見ていきましょう。

逆転の発想でトレンドをとらえる

 表を見てください。逆転の発想で成功しているビジネス(商品・サービス)の一部を紹介しています。

逆転の発想(脱同質化)で成功しているビジネス(商品・サービス)
逆転の発想(脱同質化)で成功しているビジネス(商品・サービス)
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 表の一番上に挙げた富士フイルムのインスタントカメラ「チェキ」は、デジタル化のトレンドの中で衰退したと思われた商品ですが、時短トレンドとSNSトレンドが後押しして、復活しました。

 2つ目の「小容量モノ」は今やかなりの分野で重要な考え方となっています。量が多ければいいのではなく、捨ててしまうぐらいであれば、使い切りの量が好まれるという逆転の発想です。これについても、高齢化・単身世帯化によって1人、2人世帯が増えたトレンドが大きく後押しをしています。

 3つ目の「セルフサービス」については、コンビニコーヒーに見られるように、フルサービスを提供しなくても、セルフでも十分に成功しているのです。

 4つ目のように、すでに出来上がった完成品ではなく、手作りのモノや、手作り用の材料などで成功している商品も増えてきました。最近では、常温のドリンクなどもコンビニで売っています。ドリンクは、暖かいか冷たいかが当たり前でした。ところが、健康志向トレンドの後押しもあり、冷たい飲み物を一気に飲むのではなく、常温のドリンクをゆっくりと飲むというニーズも出てきました。最後に、パートワーク出版のデアゴスティーニなど趣味の世界でも、やたら手間のかかるモノが売れています。

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