経営者が幸せにするべき人の1人目は社員です。「働く仲間」とも言えます。

 何よりも働く仲間が喜びを感じていなければ、お客さまに喜びを届けることなどできません。

 よく「従業員満足」「ES」と言いますが、それは働いているときに高い給料を払うとか、社会保険に入れているとか、休日が多いとか、そういうレベルのことではないと思います。

 会社の使命というのは社員を全員漏れなく人生の成功者にすることです。そして社員の成功とは、「成長させること」です。成長の先に成功があるのですから、日々の仕事を通して、人間として成長させてあげることが大切です。

スタッフ全員の出席が必須の入社式。ここでの出会いが一生の付き合いにつながっていく

何かの縁で社員になったら、辞めた後も一生付き合っていく

 ボクの店で今年8月、優秀な美容師が1人、独立しました。彼は16年間、ボクに誠心誠意尽くしてくれた人で、毎月1人で400万円も売り上げる、すごい美容師です。

 彼は独立にあたって「バグジーに影響のない、遠くでお店をやります」と言っていたのですが、それでは地元にいるご両親にも、今までの彼のお客さまにも迷惑がかかります。

 賃貸ではじめるのではなく、土地を買うようにアドバイスするなど、いろいろ相談して、結局、彼はボクの店の近くに土地を買って建物を建て、新しいお店を始めました。

 同じ業界の人が聞いたら、「ウソだろう」と思うでしょう。月に400万円も売り上げるライバル店がすぐ近くにできるのを手助けしているのですから。

 でも、独立した今も「庭に植える木をどうしましょう」とか、営業時間やメニューのことも含めて相談し合っています。これって、すごくハッピーな関係だと思いませんか?

 ボクが考えている社員の成功、社員を成長させるというのはこういうことです。何かの縁でうちの社員になった、1回出会ったなら、辞めた後も一生、その人の成長や成功のために何かをしてあげたい。在職中と同じようにずっといい付き合いをしていきたいと思うんです。

 ボクはボクのところで働いてくれている社員と、その家族の誕生日には必ず手書きの手紙を出しています。さらに辞めた人(卒業した人)にも手紙を出しています。今、何をしているか分からない人もいますが、届いている限りずっと続けています。