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WeWorkのようなCoWorkingスペースには、インドの数多くのスタートアップがオフィスを構える

 インドは13億人の巨大市場として過去から注目を集めてきたが、もはやその視点だけでインド市場を狙うのは得策じゃないと思っている。もちろん外国人の目からすれば、13億人の未開拓市場を狙うというのは、インド進出の一つの大きなモチベーションではある。ただし、ここインドに長く在住していると、その視点だけではインド事業の突破口をなかなか開けないのではないか、と心配になってくる。

 日本でもその他諸国でも、ほぼすべての産業でデジタルトランスフォーメーションが叫ばれ、テクノロジーとの連携が必要となってきた。その中で、インドの層の厚いテクノロジーレイヤーとの連携という道筋も、インドという市場を活用するための一つの方法であると思う。

 13億の市場を狙うという意味でもテクノロジーの影響は否定できない。ほんの5~6年前だったら、他の地域で成功したモデルをインドに横展開するというモデルでも行けたかもしれない。でも、この数年で社会は一気に変わってしまった。イノベーションは先進国のモノであり、何年かたって新興国に展開されてくるという状況ではもはやない。

 タイムマシン経営はもはや過去の遺産となりつつある。新興国のほうが一足飛びのリープフロッグイノベーションが起きやすい中では、イノベーションは新興国のほうが生まれやすいのかもしれないし、新しいテクノロジーやサービスの需要度は新興国のほうが高いともいえる。

 その熱を受けてインドでは、WeWorkのようなCoWorkingスペースに数多くのスタートアップがオフィスを構えている。毎週のようにネットワーキングイベントを行い、スタートアップのみならず大企業との連携も推進されている。