しかし、2016年1月期の売上高は36億円あまりと、2015年1月期に比べて20億円近くの減収となった。当期損益も、5年続いた黒字から1億4000万円近い赤字に転落。新製品を「ひんやりジェルマット」のようなヒット商品には育てられなかった。
その理由として、破産の申立書には「製造方法などについて第三者の特許権を侵害している可能性があると指摘されたため、販売が思うように伸びず」との記述がある。また関係者の間からは、主力取引先が販売に消極的だったという話も聞かれる。さらに、暖冬の影響を受けたという見方もある。
ヒラカワコーポレーションの幹部らは、金融機関に返済期限の延長を申し入れたというが、うまくはいかず、2016年8月に従業員の解雇と事業の停止を余儀なくされた。
ヒットには落とし穴も
それと前後して、浦安の倉庫・配送センター、本社の土地・建物などの資産を相次いで売却、会社の整理に入る。そして同年11月、ついに破産を申し立てた。
本誌は申し立て代理人の弁護士に倒産理由の確認や、元社長へのインタビューを申し込んだが、応じてもらえなかった。主力取引先の上場企業にも取材を依頼したが「状況を完全に把握してはいないので話しにくい」(広報担当者)とのことだった。

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