営業部長「顧客と何度も会って情報交換ができれば、必ずや相当な情報の蓄積ができることでしょう」

社長「蓄積したものを、どのようにお客様それぞれの状況に合ったマーケティング戦略に結びつけるんだ?」

営業部長「それは……」

 このやり取り、ありがちです。訪問回数を増やすことは、時に重要です。でも、結局のところ個々の営業担当者の力に期待しているだけで、マーケティング戦略とはいえません。

 もう一つ、こんな事例。

マーケティング担当者「当社のWEBサイトは順調で、サービス紹介ページの訪問者数が特に増えており、滞在時間も延びております」

社長「でも、実際の受注は低調だな。問い合わせもそれほど増えていないし。何か打開策はあるのか?」

マーケティング担当者「ページのデザインは常に改善していますし、私の経験値から言いますと、徐々に問い合わせ数と受注数は伸びていくと思われます」

社長「本当に伸びていくと言い切れるのか?」

マーケティング担当者「……」

 これも、ありがちです。経験を生かすことは重要ですが、個人の経験は、マーケティングとあまり関係ありません。

「熱い潜在顧客」に照準を合わせる

 2つの事例に共通しているのは、属人的な要素に左右されていること。個々の営業担当者の能力や経験に頼る時代はもう終わりました。そこで登場するのが、マーケティング・オートメーションです。

 前者の例で言えば、どのお客に対しても接触回数を増やすのは無駄です。例えば見込み客に御礼メールを出した後、その中から「メールを開封した人」「文中の特定のURLをクリックした人」「WEBサイトを回遊して、特定のページを閲覧した人」などを詳細に把握し、特定の「濃い潜在顧客」だけに営業活動を絞れば、効率的です。

 こうした熱い顧客だけをあぶり出すことができるのが、マーケティング・オートメーションです。

 アクセスが増えているのに、受注に変化がないという後者の例で言えば、マーケティング・オートメーションの仕組みを入れれば、お問い合わせフォームやオーダーフォームから「落ちていった顧客」に照準を合わせられます。

 例えば、2週間前から特定のページを何度も訪問しているのに、お問い合わせフォームの入力には至っていない「熱い潜在顧客」を抽出し、背中を一押しする販促メールを打つことができます。

顧客一人ひとりに照準を合わせたマーケティングで、売り上げは伸ばせる