今すぐあなたの会社のWEBサイトと営業資料を見直そう

 「顧客起点ベネフィット」をもう少し詳しく説明します。
 既存顧客はボランティアであなたの会社と取引しているのではありません。あなたの商品・サービスには顧客が欲しがる、何らかのベネフィットが存在するのです。

 潜在顧客も同様です。「取引することに***のベネフィットがある」「うち(顧客)はこうなる」「うち(顧客)はこう得する」というようなメッセージが感じられなければ近寄ってきません。ベネフィットとは価値。価値が感じられなければ人は動かされないのです。

 先ほどのA社の社長の言葉を「顧客起点ベネフィット」に変えてみましょう。

社長「弊社には大学院卒の技術者も多く、難易度の高い研究開発にも進んで打ち込みます」

    「顧客起点ベネフィット」は?
  • ・まだ具体性のない段階からアイデア出しも一緒にできます。
  • ・一度仕様を決定すると、試用版を出すスピードが非常に早いです。
  • ・無理と思われる開発でも、そのほとんどを具現化してきました。

「御社が難題と思われることでも、弊社チームがアイデア出しから一緒にお手伝いし、仕様が決まったら、迅速にプロトタイプの提供が可能です。無理かも、と諦めかけている話でも、ぜひご相談ください」

社長「父の代から長年、先方の社長と懇意にしており、非常に信頼していただいているからです」

    「顧客起点ベネフィット」は?
  • ・営業や開発の担当者だけでなく、トップも顧客企業と密にコミュニケーションを取ります。
  • ・マーケットの状況を常に情報交換し、顧客に最適なアウトプットを提示します。
  • ・顧客企業には複数の担当者からなるチームが対応し、漏れのないサポートを受けられます。

「トップから担当者までが、お客様のために誠心誠意、力を尽くします。常に市況やマーケットの情報をご連絡し、お客様にとってベストな仕事ができるように専属のチームがサポートいたします」

 このように、自社視点の言葉から、顧客起点の言葉に変えるのです。WEBサイトだけでなく、営業資料でも何でも、「顧客起点ベネフィット」が感じられる文章でなければ潜在顧客はまず動きません。

 私は……
 弊社は……
 この商品は……
 このサービスは……

 全部、顧客起点のベネフィットに置き換えられます。何が顧客の「得」になることなのだろう? どこが、顧客の「問題解決」につながるのだろう? この商品・サービスが顧客のどのような「イライラを解消」するのだろう? 当社しか与えることのできない「ベネフィット」って何だろう?

 顧客起点に物事を考え始めると楽しいです。自社の強い存在意義が明らかになりますからね!

 (編集:日経トップリーダー

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