顧客獲得コストを計算すると、PDCAが回り始める

 それぞれのステップのコストを計算することで、PDCAの精度を上げられます。試しに、顧客獲得コストを出してみましょう。

 ここでは、新規のお問い合わせが50件あり、うち最終契約数が5件獲得できたとします。

 商品単価を500万円とすると、売り上げは5件×500万円=2500万円。粗利率を30%とすると、粗利は2500万円×30%=750万円です。

 一方、お問い合わせ50件の獲得にかかったコストとして、
 ・30万円のネット広告
 ・100万円の人件費、電話代
 と仮定すると、5件分の商品の粗利750万円-上記コスト130万円=620万円となり、十分ペイしています。

 ここで終わってはいけません。

 最終の利益だけを見るのではなく、マーケティング活動の最初の部分(ここではお問い合わせ獲得)をコスト換算しなければ、その後のPDCA活動で変化を体感できません。

 お問い合わせを1件獲得するためのコストは
 ・コスト(130万)÷獲得件数(50件)=2.6万円

 お問い合わせ件数を増やすためにマーケティング費用を投じた場合、この2.6万円がどう変動するかをチェックします。あるいは、この段階ではマーケティング費用を投じずに、次のステップである、問い合わせから資料請求に至る割合を増やす方法を考えるという選択肢もあります。

 こうして計数で見える化すれば、戦略のどこが正しく、どこが間違っているのかがよく分かります。計算式は簡単ですが、残念ながら実際に計算している会社は少ない。結果の数値(最終契約数)ばかり追うか、プロセス(営業担当者の活動件数)ばかりを追うか、そのどちらかです。

 こうした計数管理をしていくには、管理会計の導入が必要です。ですから、マーケティング担当者だけでなく、経営陣がリードするのが、マーケティングの基本なのです。

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